開咬(オープンバイト)を上顎大臼歯の圧下により改善した症例(19歳女性)
患者様について
19歳・大阪市在住の学生の患者様です。
「前歯が噛み合わない(開咬)」「口元の突出感が気になる」とのことでご来院されました。
治療期間:1年9ヶ月

谷木院長による症例解説
初診時の歯並びの状態
前歯部に開咬(オープンバイト)が認められ、上下の前歯が噛み合っていない状態でした。
また、口元全体に前方への突出感があり、横顔(プロファイル)にも影響を及ぼしていました。
装置について
本症例では、審美性を考慮し、上顎は裏側・下顎は表側に装置を装着するハーフリンガル矯正を選択しました。
目立ちにくさと機能性のバランスに優れた治療方法です。
診断と治療計画
開咬の改善および口元の突出感の改善を目的として、上下左右の小臼歯(4番)を抜歯する矯正治療を計画しました。
さらに本症例では、単純に前歯を挺出させて噛み合わせを作るのではなく、上顎大臼歯の圧下(歯を骨の中に押し込む移動)を行う治療戦略を採用しました。
アンカースクリューを用いた治療戦略
上顎大臼歯の圧下および固定のため、上顎正中口蓋縫合部にアンカースクリューを2本植立しました。
これにより、歯を効率的かつ確実に骨内へ移動させることが可能となります。
大臼歯を圧下することで、下顎骨が反時計回りに回転し、開咬の改善に加えて下顔面高さの減少や横顔のバランス改善が期待できます。
また、前歯を過度に挺出させる方法と比較して、歯ぐきの露出(ガミースマイル)のリスクを抑えながら自然な仕上がりを得られる点も大きなメリットです。
治療の経過
矯正開始後、約3ヶ月で前歯の配列を行いました。
その後、約1年で上顎大臼歯の圧下と抜歯スペースの閉鎖を進めました。
さらに、噛み合わせの最終調整としてディテーリングを約半年行いました。
治療結果
治療期間は1年9ヶ月でした。
前歯の開咬は改善し、しっかりと噛み合う機能的な咬合を獲得しました。
また、口元の突出感も軽減され、横顔のバランスが整った自然で美しい仕上がりとなりました。
治療概要
年齢:19歳
性別:女性
お住まい:大阪市
主訴:開咬(オープンバイト)・口元の突出感
診断:開咬・上下顎前突傾向
装置:ハーフリンガル矯正
治療方法:上下小臼歯抜歯矯正
補助装置:アンカースクリュー(正中口蓋・2本)
治療期間:1年9ヶ月
矯正治療の主なリスク・副作用
歯の移動に伴い痛みや違和感が生じることがあります。
歯根吸収や歯肉退縮が生じる可能性があります。
開咬症例では後戻りのリスクが比較的高いため、保定が重要です。
アンカースクリューは稀に脱落することがあります。
装置装着中は虫歯や歯周病のリスクが高くなるため適切な口腔ケアが必要です。
費用
治療費
総額143万円(税込)
※分割払いをご利用いただけます(月々約14,600円から)