受け口(反対咬合)と前歯のガタつきを改善した矯正治療(24歳女性)
患者様について
24歳・大阪市在住の女性の患者様です。
「受け口(反対咬合)」「前歯のガタガタ」が気になるとのことでご来院されました。
治療期間:2年

谷木院長による症例解説
初診時の歯並びの状態
口腔内を拝見したところ、奥歯の噛み合わせは大臼歯関係Ⅲ級(下顎大臼歯近心位)で、骨格的な下顎前突傾向が認められました。
また、前歯部には重度の叢生(歯のがたつき)があり、さらに犬歯(3番)の反対咬合も認められました。
一方で、横顔(プロファイル)は良好であったため、口元の位置を変えずに歯列と咬合を整えることが重要な治療目標となりました。
装置について
本症例では審美性を考慮し、上顎は裏側・下顎は表側に装置を装着するハーフリンガル矯正を選択しました。
診断と治療計画
歯列のスペース不足および咬合関係の改善のため、上下左右の小臼歯(4番)を抜歯する矯正治療を計画しました。
臼歯関係をⅠ級へ改善するために、下顎大臼歯はマキシマムアンカレッジ(最大固定)、上顎大臼歯はモデレートアンカレッジ(中等度固定)とし、歯の移動量をコントロールする治療戦略を立案しました。
骨格バランスに配慮した治療戦略
Skeletal ClassⅢ症例では、前歯を過度に後方へ移動させると口唇が下がりすぎ、下顎の突出感が強調されてしまうリスクがあります。
そのため本症例では、口元の位置を維持しながら歯列のみを整えることを重視しました。
また、大臼歯の垂直的なコントロールも非常に重要です。
下顎大臼歯を圧下すると下顎骨は時計回りに回転し面長傾向に、一方で上顎大臼歯を圧下すると反時計回りに回転し下顎突出が強調されるため、慎重な管理が求められます。
そのため、治療中は横顔写真を定期的に撮影し、下顎の位置やフェイスラインの変化を確認しながら治療を進めました。
治療の経過
矯正開始後、約6ヶ月で前歯の配列を行い、その後約1年で抜歯スペースの閉鎖を行いました。
残りの期間で噛み合わせの最終調整としてディテーリングを行いました。
治療結果
治療期間は2年でした。
前歯のガタつきと反対咬合は改善され、安定した咬合関係を獲得しました。
また、口元の位置を変えることなく、自然でバランスの取れた横顔を維持した仕上がりとなりました。
治療概要
年齢:24歳
性別:女性
お住まい:大阪市
主訴:受け口・前歯のガタつき・反対咬合
診断:骨格性Ⅲ級傾向・叢生・反対咬合
装置:ハーフリンガル矯正
治療方法:上下小臼歯抜歯矯正
アンカレッジ:下顎マキシマム/上顎モデレート
治療期間:2年
矯正治療の主なリスク・副作用
歯の移動に伴い痛みや違和感が生じることがあります。
歯根吸収や歯肉退縮が生じる可能性があります。
骨格性の不正咬合では外科的矯正が適応となる場合があります。
装置装着中は虫歯や歯周病のリスクが高くなるため適切な口腔ケアが必要です。
保定装置を使用しない場合、後戻りが生じる可能性があります。
費用
治療費
総額143万円(税込)
※分割払いをご利用いただけます(月々約14,600円から)