重度の叢生と歯列の中心のずれを改善した裏側矯正治療(上下小臼歯抜歯、アンカースクリュー併用)27歳女性
患者様について
27歳・大阪市在住の会社員の患者様です。
歯の重なりが大きく、見た目が気になることと、歯磨きがしづらいことを主訴にご来院されました。
治療期間:2年11ヶ月

谷木院長による症例解説
初診時の歯並びの状態
口腔内を拝見したところ、奥歯の噛み合わせは大臼歯関係Ⅰ級(正常咬合)でしたが、上下顎ともに重度の叢生(歯の重なり)が認められました。
また、上下の歯列の中心が一致しておらず、顔面正中に対して上顎歯列の正中が右側へ偏位していました。
一方で、口元の突出感は認められませんでした。
装置について
患者様は接客業に従事されており、治療中の見た目を重視されたため、上下ともに裏側矯正(フルリンガル矯正)を選択されました。
歯の裏側に装置を装着することで、日常生活において矯正装置が目立ちにくいという特徴があります。
診断と治療計画
本症例は非抜歯での治療も検討可能でしたが、叢生量が大きく、非抜歯で治療を行うと口元が突出することや、歯根が顎骨から逸脱するリスクが考えられました。
そのため、上下左右の小臼歯を抜歯し、十分なスペースを確保したうえで歯列を整える治療計画としました。
さらに、上顎歯列正中を左側へ移動する必要があったため、上顎正中口蓋縫合部に歯科矯正用アンカースクリューを2本植立し、大臼歯の位置をコントロールしながら治療を進める方針としました。
治療初期の経過
治療開始後の約1年間はレベリングを中心に行い、重度の叢生を改善しました。
歯列が整うにつれて歯磨きもしやすくなり、歯列全体の配列が大きく改善しました。
アンカースクリューを用いた治療
レベリング終了後は、アンカースクリューを固定源として抜歯スペースの閉鎖を開始しました。
約1年をかけて前歯を後方へ移動しながら抜歯スペースを閉鎖し、同時に上顎歯列の正中を左側へ移動させました。
アンカースクリューを使用することで、大臼歯の不要な移動を防ぎながら効率的に歯列の位置をコントロールすることが可能となります。
治療の経過
抜歯スペースの閉鎖後は、正中補正や咬合の緊密化、歯根の平行性の調整などのディテーリングを行いました。
患者様はお仕事の都合により、通常の月1回の通院ではなく2ヶ月に1回程度の通院となりましたが、治療計画に沿って順調に歯の移動を進めることができました。
治療結果
治療期間は2年11ヶ月でした。
重度の叢生は改善し、歯列の中心も適切な位置へ整いました。
歯磨きがしやすい歯並びとなり、見た目と機能の両面で良好な結果を得ることができました。
治療概要
年齢:27歳
性別:女性
お住まい:大阪市
主訴:歯の重なり・歯磨きのしづらさ
診断:重度叢生・歯列正中偏位
装置:裏側矯正(フルリンガル矯正)
治療方法:上下小臼歯抜歯矯正
補助装置:アンカースクリュー(正中口蓋)
治療期間:2年11ヶ月
矯正治療の主なリスク・副作用
歯の移動に伴い痛みや違和感が生じることがあります。
歯根吸収や歯肉退縮が生じる可能性があります。
抜歯を伴う矯正治療では治療期間が長くなることがあります。
装置装着中は虫歯や歯周病のリスクが高くなるため、適切な口腔ケアが必要です。
保定装置を使用しない場合、後戻りが生じる可能性があります。
費用
治療費
総額161万円(税込)
※分割払いをご利用いただけます(120回払い:月々約16,590円)