上下の歯の中心のずれと八重歯を改善したハーフリンガル矯正治療(27歳女性)
患者様について
27歳8ヶ月・大阪市在住の会社員の患者様です。
「上下の歯の中心のずれ」と「八重歯」を主訴としてご来院されました。
治療期間:2年6ヶ月

谷木院長による症例解説
初診時の歯並びの状態
口腔内を拝見したところ、上下の歯の中心のずれと、犬歯が歯列から外れて生えている八重歯が認められました。
また、臼歯関係はフルクラスⅡに近い状態(上顎大臼歯が下顎大臼歯より大きく前方に位置する状態)でした。
診断と治療計画
八重歯を歯列内に配列するためには十分なスペースが必要であり、上顎大臼歯が前方へ移動すると犬歯を配列するためのスペースが不足する可能性がありました。
そこで、上顎左右の第一小臼歯を抜歯し、抜歯によって得られたスペースを利用して犬歯を歯列内に配列する治療計画を立案しました。
また、犬歯を配列する際に大臼歯が前方へ移動することを防ぐため、歯科矯正用アンカースクリューを使用して上顎第一大臼歯を固定することとしました。
装置について
矯正装置にはハーフリンガル矯正装置を使用しました。
上顎は裏側矯正、下顎は表側矯正とすることで、審美性と治療効率のバランスを考慮しました。
治療初期の経過
治療開始から最初の6ヶ月間は上下の歯列のレベリングと叢生の改善を行いました。
その後、上顎正中口蓋縫合部にアンカースクリューを2本植立し、上顎第一大臼歯を固定しました。
アンカースクリューを用いた前歯の後方移動
大臼歯をアンカースクリューで固定したうえで、上顎前歯部をエンマスリトラクション(一塊での後方移動)により後方へ移動させました。
大臼歯を固定源として利用することで、大臼歯が前方へ移動することを抑えながら、抜歯によって得られたスペースを有効に利用して治療を進めました。
治療の経過
初期の半年で前歯の叢生を改善し、その後アンカースクリューによる固定を行いながら前歯部の後方移動を進め、約半年で抜歯スペースを閉鎖しました。
スペース閉鎖後は、約1年かけてディテーリングを行い、歯の傾斜や咬合接触などの細かな調整を行いました。
その後さらに半年かけて上下の歯の中心を整える正中補正を行い、最終的な歯列と咬み合わせを調整しました。
治療結果
治療期間は2年6ヶ月でした。
八重歯は歯列内にきれいに配列され、上下の歯の中心も整えることができました。
最終的に良好な咬合と上下の歯の正中の一致を得ることができました。
治療概要
年齢:27歳8ヶ月
性別:女性
お住まい:大阪市
職業:会社員
主訴:上下の歯の中心のずれ・八重歯
診断:叢生・上下歯列正中の不一致・Angle Class II傾向
装置:ハーフリンガル矯正
抜歯:上顎左右第一小臼歯
補助装置:歯科矯正用アンカースクリュー(上顎正中口蓋)
通院頻度:1ヶ月に1回
治療期間:2年6ヶ月
矯正治療の主なリスク・副作用
歯の移動に伴い痛みや違和感が生じることがあります。
歯根吸収や歯肉退縮が生じる可能性があります。
抜歯スペースを閉じる過程で歯が傾斜することがあります。
アンカースクリューは、脱落や周囲組織の炎症が生じる可能性があります。
装置装着中は虫歯や歯周病のリスクが高くなるため、適切な口腔ケアが必要です。
治療後に保定装置を使用しない場合、歯並びの後戻りが生じる可能性があります。
費用
治療費
総額143万円(税込)
※分割払いをご利用いただけます(120回払い:月々約14,614円より)