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上下顎前突(口ゴボ)の矯正治療

BIMAXILLARY PROTRUSION

上下顎前突 (口ゴボ) の矯正治療

「出っ歯ではないのに、なぜか口元が出ている気がする」「横顔で唇が前に出て見える」「口を閉じると顎に梅干しジワができる」——そのようなお悩みをお持ちの方は、上下顎前突 (いわゆる”口ゴボ”) の可能性があります。

上下顎前突の矯正治療イメージ

上下顎前突は、単なる出っ歯 (上顎前突) とは異なり、上顎と下顎の両方が前方に位置している状態です。20代〜40代の成人の方から「口元を整えたい」「横顔をきれいにしたい」というご相談を多くいただく症状のひとつです。

DIAGNOSIS

上下顎前突とは?

上下顎前突とは、セファロ分析 (側貌頭部X線規格写真) において、上顎・下顎がともに前方位を示す状態です。臼歯関係はI級 (前後のズレがない) であること、上下の前歯がともに前方へ傾斜していること、そして口元全体が突出して見えることが主な特徴です。

上顎前突 (いわゆる出っ歯) は上顎のみが前方位となり臼歯関係はII級になりますが、上下顎前突は上下ともに前方に位置するため、見た目が似ていても治療の方針は大きく異なります。

上下顎前突上顎前突
臼歯関係I級II級
口元の状態上下ともに突出上のみ突出
治療の方向性上下の後退が必要上顎中心
CAUSE

なぜ口元が出て見えるのか?

上下顎前突では、前歯の前方傾斜、歯列全体の前方位、顎骨自体の前方位という複合的な要因が重なっています。そのため、単に歯並びを整えるだけでは口元の突出感が十分に改善しないことがあります。前歯をどれだけ後方へ移動できるかが、治療の結果を大きく左右します。

TREATMENT PLAN

治療の基本方針

治療の基本方針の図版

臼歯関係がI級の場合、上下左右の第一小臼歯を抜歯し、前歯を後方へ移動させる方法が基本となります。上下顎前突の治療の目的は、歯並びを整えることだけではありません。口元を下げる、横顔を整える、唇の突出感を改善する——これらを達成するためには、確実なスペースの確保が必要です。

ANCHORAGE LOSS

前歯を後退させるときに生じる問題

前歯を後方へ引くと、同時に奥歯は前方へ引っ張られる力を受けます。この反作用 (アンカレッジロス) が生じると、前歯の後退量が減少し、口元が思ったほど下がらないという問題が起こります。

かつては、ナンスのホールディングアーチ (上顎大臼歯を口蓋を固定源にして動きにくくする装置) や段階的なキャナインリトラクション (犬歯と4前歯を別々に後方移動する方法) によって固定を強化していましたが、これらの方法では大臼歯の前方移動を完全に防ぐことは難しく、結果として前歯の後退量が不十分になるケースがありました。

ANCHOR SCREW

アンカースクリューによる確実な固定

アンカースクリューの図版

現在は、歯科矯正用アンカースクリューを併用することで、大臼歯の前方移動をほぼ防ぎながら前歯を後退させることが可能になっています。当院では、正中口蓋縫合部に植立するタイプのアンカースクリューを主に使用しています。この部位は骨質が硬く、神経・血管から十分な距離があり、脱離リスクが低いという特徴があります。その結果、前歯をより確実に、計画した量だけ後退させることが可能になります。

NON-EXTRACTION

抜歯せずに口元を下げることはできますか?

非抜歯での治療として、臼歯の遠心移動とIPR (歯間削合) があります。臼歯の遠心移動は、親知らずがあり、かつ7番遠心に十分な骨がある場合に選択できますが、後退量には限界があります。IPRは歯と歯の間を0.5mm以下削ってスペースを作る方法で、こちらも大きな後退量は期待できません。

  • 口元をしっかり下げたい場合

    小臼歯抜歯が最も確実な方法です

  • 軽度の突出感の場合

    非抜歯治療を選択することもあります

どちらが適しているかは、精密検査の結果をもとに判断します。

RETRACTION

どのくらい口元は下がるのか?

一般的に、前歯が1mm後退すると唇は約0.6〜0.8mm後退すると報告されています (個人差あります)。数ミリの変化であっても、横顔全体の印象は大きく変わります。アンカースクリューを併用することで、計画した後退量をより正確に実現しやすくなります。

DURATION

治療期間と装置

  • 抜歯症例

    約2年前後

  • 非抜歯症例

    約1.5年前後

成人矯正に年齢制限はなく、20代〜50代の患者様が多く通院されています。目立ちにくい裏側矯正や、適応症例にはマウスピース矯正にも対応しています。

CASE STUDY

治療例

上下顎前突の治療例 - 術前術後比較 1
上下顎前突の治療例 - 術前術後比較 2

治療方法

診断の結果、上下歯列の叢生 (歯の重なり)、口元の突出感が認められたため、上下左右の第一小臼歯 (4番) を抜歯し、歯の重なりを改善しながら口元のバランスを整える治療計画を立てました。

前歯を後方に移動する反作用で奥歯が前方に移動しないように、上顎正中口蓋縫合部に歯科矯正用アンカースクリューを2本植立し、前歯を効果的に後方に移動しています。

治療期間は1年11ヶ月で、通院頻度は1ヶ月に1回です。費用は総額143万円 (税込) でした。※分割払いをご利用いただけます。(月々14,614円から)

FAQ

よくあるご質問

上下顎前突と口ゴボは同じですか?
一般的にほぼ同義で使われています。医学的には上下顎前突と呼びます。
抜歯すると顔が老けますか?
適切な診断のもとで行えば、口元が整い横顔のバランスが改善することが多いです。過度な後退を避けるよう、慎重に設計します。
抜歯せずに口元を下げることはできますか?
軽度の症例では可能ですが、しっかりと下げたい場合は抜歯が最も確実な方法です。
マウスピース矯正で治療できますか?
軽度の症例では対応できる場合があります。大きな後退量が必要な場合や抜歯症例では、ワイヤー矯正とアンカースクリューの併用が適しています。
30代・40代でも治療できますか?
可能です。成人矯正に年齢制限はありません。
治療期間はどのくらいですか?
抜歯症例で約2〜3年が目安です。症例によって異なりますので、精密検査後に詳しくご説明します。
後戻りはしますか?
保定装置を適切に使用することで安定させます。治療後のリテーナー管理についても丁寧にご説明しています。
口元はどれくらい下がりますか?
前歯の後退量や骨格によって異なりますが、数ミリの変化でも横顔の印象は大きく変わります。精密検査で事前にシミュレーションをお見せします。
OUR STRENGTH

当院の上下顎前突治療の特徴

  • 口元の変化を最優先に考えた診断

  • セファロ分析による精密な評価

  • 正中口蓋へのアンカースクリューを用いた確実な固定

  • 裏側矯正やマウスピース矯正にも対応

CONSULTATION

まずはお気軽にご相談ください

「抜歯が必要かどうか」「どれくらい口元が下がるのか」は、精密検査なしには判断できません。セファロ分析を含む精密診断を行い、お一人おひとりに合わせた治療方針をご説明します。口元を整えたいとお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

COUNSELING

初診カウンセリングとは

治療前の疑問など、まずはご相談ください

当院では初診カウンセリングを行っております。

矯正歯科を専門に行う歯科医師が、歯並びの状態に応じた治療方針をご説明いたします。

治療を始めるか迷っている方も、不安や疑問をお気軽にご相談ください。

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