前歯の反対咬合とオープンバイトを改善した裏側矯正治療(18歳学生)
患者様について
18歳・大阪市在住の学生の患者様です。
「上の前歯が内側に入っている」「上下の歯の中心がずれている」「前歯で食べ物が噛めない」というお悩みでご来院されました。
また学校生活で矯正治療をしていることを知られたくないとのご希望があり、上下ともに裏側矯正(舌側矯正)での治療を希望されました。
治療期間:1年10ヶ月

谷木院長による症例解説
初診時の歯並びの状態
口腔内を拝見したところ、奥歯の噛み合わせは大臼歯関係Ⅰ級でしたが、上顎左右の側切歯が反対咬合となっており、前歯部には軽度の叢生(歯の重なり)が認められました。
さらに前歯部には軽度のオープンバイト(前歯が噛み合わない状態)も認められ、上下の歯の中心にもずれが見られました。
装置について
本症例では見た目への配慮から、上下の歯の裏側に装置を装着するフルリンガル矯正(裏側矯正)を使用して治療を行いました。
歯の裏側に装置を装着することで、日常生活や学校生活でも矯正装置が目立ちにくい方法です。
診断と治療計画
患者様は口元の突出感がなく、前歯の叢生も軽度であったため、抜歯を行わない非抜歯矯正で歯列を整える治療計画としました。
しかし側切歯の反対咬合を改善するために歯を配列すると、前歯が前方へ傾斜(フレアアウト)し、もともと浅かった前歯の噛み合わせがさらに浅くなる可能性がありました。
そこで本症例では、アンカースクリューを使用して上顎大臼歯を圧下(上方向へ移動)させることで、前歯部の被蓋が浅くなるのを防ぎながら噛み合わせを改善する治療を計画しました。
治療初期の経過
治療開始後はまず歯列の配列を行い、前歯の重なりと側切歯の反対咬合の改善を進めました。
治療開始から約3ヶ月で叢生および反対咬合は改善しました。
しかし予測していた通り、この段階ではオープンバイトがやや悪化しました。
アンカースクリューによる治療
そこで治療計画通り、正中口蓋縫合部にアンカースクリューを2本植立し、上顎大臼歯の圧下を開始しました。
大臼歯を圧下することで噛み合わせ全体が回転するように変化し、前歯の被蓋を改善させることができます。
大臼歯の圧下を開始してから約6ヶ月で、前歯部の噛み合わせ(被蓋)は改善しました。
仕上げの調整
その後は上下の歯の中心(正中)の調整、歯根の平行性を整えるルートパラレリング、噛み合わせを細かく調整する咬合の緊密化(ディテーリング)を行い、最終的な噛み合わせを整えました。
治療結果
通院頻度は1ヶ月に1回で、治療期間は1年10ヶ月でした。
前歯の反対咬合と歯列の重なりは改善し、前歯でしっかり噛める噛み合わせとなりました。
上下の歯の中心も整い、見た目と機能の両方が改善されました。
治療概要
年齢:18歳
性別:女性
お住まい:大阪市
主訴:前歯が内側に入っている・前歯が噛めない・歯の中心のずれ
診断:側切歯反対咬合・前歯部叢生・軽度オープンバイト
装置:裏側矯正(上下舌側矯正)
治療方法:非抜歯矯正
補助装置:アンカースクリュー(正中口蓋)
治療期間:1年10ヶ月
通院頻度:月1回
治療費:総額154万円(税込)
費用
総額154万円(税込)
※分割払いをご利用いただけます(120回払い:月々約15,770円)