aboutインビザライン(カスタムメイド型マウスピース矯正装置)とは
マウスピース矯正装置は、歯を動かしたい方向へわずかに移動させた模型、またはシミュレーションからマウスピースを複数製作し、歯に装着・交換を繰り返すことで歯を動かしていきます。この方法は従来のワイヤーを使った治療と歯を動かす仕組みが全く異なるため、特有の知識と経験を必要とします。中でもインビザライン(マウスピース型矯正装置) は光造形技術や高度なシミュレーションソフト、アタッチメントなどを使用し、より複雑で正確な歯の移動に対応することができるマウスピースです。当院では3年連続で毎年50人以上の患者様をインビザライン で治療させていただいています。
光学スキャナ(i-Tero)とは
従来のシリコン印象材(粘土状のゴム様材料)での歯型は息苦しさがあり、患者様には大変な負担をかけてしまっていました。光学スキャナを使っての歯型採りはペン型のカメラで口の中を撮影するだけなので比較的簡単に歯型を採ることができます。
また従来の方法では歯と歯の間の材料がちぎれてしまったり、歯から材料を撤去する力で印象材が変形してしまったりすることがありましたが、スキャナではこれらの問題がないためより精密に歯型を採ることができます。スキャンデータから作られる装置は歯にぴったりと適合するため、歯をより正確にコントロールすることができるようになりました。当院ではこのi-Teroを2台導入しています。
クリンチェックとは
クリンチェックはインビザライン(薬機法対象外)独自のシミュレーションソフトの名称です。このソフトでを使用して歯を動かす順序やタイミング、部位を適切に設定することによって歯を目標の位置まで最短経路で動かします。当院では毎回シミュレーションと実際の歯の動きにずれがないかを確認し、ずれが生じている場合には無理に治療を進めず、無料で再スキャンを行い新しい装置を作成しています。
アウトカムシミュレーションとは
アウトカムシミュレーションとは治療後の歯並びをすぐに作成する簡易シミュレーションのことです。当院での初診コンサルテーションではこのアウトカムシミュレーションを行って治療説明をしていますので、言葉だけでは分かりにくかった治療後の歯並びを分かりやすいビジュアルでお伝えすることができるようになりました。
マウスピース矯正の歴史
弾性素材を利用したマウスピース型の矯正装置は1900年代後半から様々なものが開発されてきました。
従来マウスピース型矯正装置の製作方法は、模型上で歯を少しずつ移動し、その模型に弾性素材を圧接して制作していました。1997年米国アラインテクノロジー社は3D画像化技術と光造形技術を融合させ、装置をデジタルデータから制作することに成功しました。その後マウスピースの材料やアタッチメントの形状など様々な改良が加えられ、2018年12月の段階で500万人以上もの方がインビザラインで矯正治療を受けています。
特徴
インビザラインと他のマウスピース矯正装置との違いは、1回のスキャンで治療終了までの全てのマウスピースを製作することができるということとアタッチメントと呼ばれる歯に付ける白い突起物の存在です。
1回のスキャンで多くの装置を製作することができるので何度も歯をスキャンする必要がなく、またアタッチメントの設置により歯を正確にそして複雑に移動することができるので、他のマウスピース型装置に比べて適用範囲が広いのもが特徴です。
来院回数
1回の歯型採りで治療終了までの全ての装置が製作できるので、他の矯正装置での治療に比べ来院回数が少なくて治療することができます。
適応症例
アタッチメントと呼ばれる歯に付ける白い突起物により歯に力を伝えやすい構造なので、他のマウスピース型装置に比べ多種の症例を治療することができます。
費用
毎回の調整料や治療後のメンテナンスを含めて90万円〜110万円(+税)です。追加費用はかからず分割も可能ですので安心して治療に専念していただけます。
ポイント
マウスピース矯正は装置を付けなければ歯が動きませんので、なるべく長時間装置をお使い頂くことをお勧めしています。
flow治療開始までの流れ
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1. 初診コンサルテーション
ご希望をお伺いして考えられうる治療方法をご説明します。 -
2. 精密検査
レントゲンなどの詳しい資料から治療方針を決定します。 -
3. 診断契約
詳しい治療方法や費用、期間などをご説明させていただき、ご納得いただければ契約の手続きを行います。 -
4. インビザラインの製作開始
治療シミュレーションを作成します。何度か修正を行う必要があるため、完成まで1ヶ月から2ヶ月のお時間を頂きます。 -
5. インビザライン1回目セット
当院ではまず1枚目のマウスピースを2週間ご使用いただき、装置に慣れていただきます。 -
6. インビザライン2回目
歯にアタッチメントを付けたり、IPRを行なったりする処置を開始し、本格的に歯を動かしていきます。
process治療の過程
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治療開始1回目はシンプルなマウスピースを装着して2週間お使いいただき、まずはマウスピースの取り扱いに慣れていただきます。
歯は少し動きますが、自分では分からない程度の動きです。
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治療開始2回目はアタッチメント(歯を効率的に動かすために歯に付ける突起)を装着し、2枚目のマウスピースを装着します。約1ヶ月分のマウスピースをお渡しします。
ここからマウスピースの力が歯に効果的に伝わるようになり、装着すると歯が締め付けられるような感覚があります。いよいよ本格的に歯が動き出します。歯が動く際に多少痛みを伴うことがありますが、軽度のむず痒いような痛みで、2日程度でおさまります。
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1ヶ月から2ヶ月の間隔でご来院いただき、必要に応じてIPR(歯と歯の間にヤスリを通す処置)を行います。ご来院毎に新しいマウスピースを必要枚数お渡しします。
2ヶ月に一回口腔内写真撮影を行い歯の動きを一緒に確認します。
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全てのマウスピースを使い終わりましたら現状維持のためのマウスピースを作成します。
歯が綺麗に並んだ後は元に戻ってしまわないように引き続きマウスピースを装着する必要があります。ただし一生使い続けるということではありません。歯並びが安定するまだ約半年間は20時間の装着が必要ですが、1年後には就寝時のみの装着とし、徐々に使用時間を減らしていきます。
life cycle治療中の生活について
1日の生活例の円グラフをご覧ください。ピンクの部分がインビザラインを装着する必要がある時間です。このグラフには含まれていない歯磨きの時間を1日3回30分とすると合計20時間ご使用頂いている生活となっています。
飲み物
食事
間食
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補助装置
歯並びやご希望によってはマウスピース以外の装置を併用する場合があります。
その場合にはワイヤーやゴムをかけるためのボタンを付けて治療を効率的に進めます。
当院では治療中の見た目を損なうことのないよう補助装置を併用していますのでご安心ください。 -
スピード
マウスピース1枚につき0.25mmずつ歯を動かします。単純計算すると10枚で2.5mm歯が動くことになります。ただし複数の歯を同じ方向に同時に移動することができないなど歯の動きにはマウスピース特有の制限があります。しかしながら適切な治療計画や補助装置により大幅に治療期間を短縮できることも少なくありません。
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オーソパルス
オーソパルスは歯の動きを促進したり、歯が動く際の痛みを除去したりするための機器です。3300以上の論文でその効果が検証されていますが日本ではまだ薬事の認可外の機器となります
faqよくある質問
マウスピース型矯正装置は1日何時間くらい使用すればいいですか?
マウスピースを付けるだけで歯は動きますか?また仕上がりはどうですか?
治療期間はどのくらいかかりますか?
痛みはありますか?
インビザラインの装着中に飲食はできますか?
インビザラインは使用を続けても透明なままですか?
マウスピース型矯正装置は厚みが0.5mmと聞きましたが違和感はないですか?
どうしても装置を外したい日程があるのですが治療に影響はありませんか?
部分矯正もできますか?
薬機法対象外とはどういう意味でしょうか?
このような方に特におすすめ
- 金属アレルギーをお持ちで、ワイヤー矯正での治療が難しい方
- お住まいがご遠方、またはお仕事が忙しく月1回の通院が難しい方
- 歯並びの治療と同時に歯のホワイトニングをしたいという方
- 見えない矯正をしたいが、裏側矯正は滑舌が気になるという方
- 以前矯正治療をしたことがあり、歯並びが戻ってしまった方
- 矯正治療の途中に試験や面接、ご結婚やご出産の可能性がある方