上下顎の前歯を最大限後方に移動し、口元の突出感を改善しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢22歳11ヶ月の患者様です。口元の突出感を改善するために上下左右の4番を抜歯された状態でご来院されました。現在は受付を停止していますが引越しに伴う転院でした。矯正装置を当院取り扱いの装置に交換、上顎大臼歯をアンカースクリューで固定し、さらにディープバイトの改善のため上顎大臼歯咬合面にバンド接着用セメントを築造してから治療を開始しました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
本症例は元々の噛み合わせが深く、抜歯を伴う治療では、より噛み合わせが深くなるリスクがあります。ワイヤーにゲーブルベンド(抜歯部位でワイヤを咬合面方向に45°程度曲げる調整)やアンチカーブオブスピー(小臼歯部が高くなるようにワイヤーを滑らかに曲げる調整)を付与してディープバイトを改善しながら前歯部の牽引を行いました。
左上2番の先天欠損および過蓋咬合を、フルリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢28歳10ヶ月の患者様です。左上2番の先天欠損があり、重度の叢生、過蓋咬合がみられます。重度叢生を改善するため、また上下左右の歯の本数を揃えるために右上と下の左右の4番を抜歯しました。さらに左上2番がないために上下の中心のずれが大きかったので、アンカースクリューで上顎前歯を右方向に移動し、上下の中心を合わせました。治療後は、上下の歯の中心が一致し、叢生および過蓋咬合が改善されました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
左上2番が先天的に欠損しており、右上と下の左右の小臼歯抜歯では歯の幅の違いにより上下の歯の中心の不一致および咬合が不安定になるリスクがあります。本症例ではIPRで歯の幅を調整し、上下の歯の幅のバランスを合わせることで咬合の緊密化を計りました。
上顎前突および過蓋咬合を、ハーフリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢27歳10ヶ月の患者様です。口元の突出感、口が閉じづらい、前歯で噛めないなどの症状があり、上顎前突と過蓋咬合がみられます。これらの症状に対し、上顎前歯を最大限後方に移動するためアンカースクリューで上顎第一大臼歯を固定し、上の左右4番および左下の5番を抜歯して、前歯の後方牽引を行いました。治療後は、口元の突出感と過蓋咬合が改善されました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
抜歯を伴う治療では上下前歯が内側に倒れ、噛み合わせが深くなるリスクがあります。本症例は重度の過蓋咬合であり、これ以上噛み合わせが深くなることを避けるために、上下前歯に十分な圧下力、またクラウンラビアルトルクをかけながら前歯の後方牽引を行い、上下前歯の挺出および舌側傾斜を防ぎながら後方牽引を行いました。
上顎前突および過蓋咬合を、ハーフリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢 24 歳 4 ヶ月の患者様です。上顎前突と過蓋咬合がみられます。これらの症状に対し、アンカースクリューで上顎大臼歯を固定して、上裏下表側からのワイヤー矯正で治療しました。治療後は、口元の突出感と過蓋咬合が改善されました。通院は 1 ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
下顎前歯の叢生が重度であるため、歯牙の唇側移動に伴う歯肉退縮のリスクがあります。本症例ではアンカースクリューで上顎大臼歯を固定し、そこから下顎犬歯に顎間ゴムを使用することで、上下大臼歯の近心移動を防止し、下顎前歯を配列するスペースを確保することができました。
費用
治療費は総額 140 万 4 千円(税込)でした。
上顎前突および前歯部の叢生を、ハーフリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢25歳1ヶ月の患者様です。上顎前突と、上下顎の前歯部に叢生がみられます。これらの症状に対し、アンカースクリューでの上顎大臼歯を固定して上下前歯叢生を上:裏側、下:表側からのワイヤー矯正で改善しました。治療後は前歯の叢生、また口元の突出感も改善されました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
下顎前歯の叢生が重度であるため、歯牙の唇側移動に伴う歯肉退縮のリスクがあります。本症例ではアンカースクリューで上顎大臼歯を固定し、そこから顎間ゴムを併用することで上下大臼歯の近心移動を防止し、前歯を配列するスペースを確保することができました。
左上2番の矮小歯、左下3番の欠損を、非抜歯のハーフリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢22歳0ヶ月の患者様です。左上2番の歯が基準より著しく小さく(矮小歯)、左下3番の欠損、上顎前歯の叢生が認められます。これらの症状に対し、アンカースクリューでの上顎大臼歯遠心移動を伴うハーフリンガル矯正(上の歯は裏側に、下の歯には表側に矯正装置をつける)を行いました。下の歯が1本少ないため、上顎の歯の中心は左下の1番目の歯の中心に合わせました。治療後は叢生、咬合が改善されました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
非抜歯で叢生の改善を行う場合、口元が出てしまうリスクがあります。本症例では、アンカースクリューで上顎大臼歯を遠心移動し前歯を配列するスペースを確保することで、前歯を前方に移動することなく叢生を改善することができました。
叢生および上下左右2番の反対咬合を、非抜歯上下裏側矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢18歳4ヶ月の患者様です。叢生と、上下左右2番の反対咬合が認められます。これらの症状に対してアンカースクリューを併用した上下裏側からのワイヤー矯正を行い、叢生と反対咬合を改善することができました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
非抜歯での重度叢生改善は、通常の治療よりも歯肉退縮のリスクが高くなります。本症例では、CTにて骨幅の十分な確認とアンカースクリューによる大臼歯遠心移動を行い、歯肉退縮を起こすことなく治療が完了できました。
ディープバイトおよび、大臼歯関係フルクラス2の患者様を、非抜歯で上下裏側矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢21歳2か月の患者様です。ディープバイト(深い噛み合わせ、過蓋咬合)のほか、上顎の奥歯が下顎の奥歯より手前に位置する「大臼歯関係フルクラス2」の状態です。これらの症状に対し、歯科矯正用アンカースクリューでの上顎大臼歯遠心移動を伴う上下裏側からのワイヤー矯正を行うことで、ディープバイトと上下大臼歯の前後的なずれを改善することができました。
リスク
本症例のように、上顎大臼歯の移動量が大きい場合は、治療期間の延長、不十分な遠心移動に伴う不正咬合の残存などのリスクがあります。今回の治療では、CTにて上顎7番遠心の骨量を十分に確認してから治療を進めました。また、一般的に上顎の大臼歯の前後的なズレが小臼歯1本分程度ある場合には、左右小臼歯の抜歯が第一選択となります。しかし、患者様の強いご希望により非抜歯での治療を行いました。
上顎左右2番が矮小歯で、下顎の前歯に叢生、歯肉退縮がある患者様をマウスピース矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢32歳6カ月の患者様です。上顎左右の前から2番目の歯が基準より著しく小さく(矮小歯)、下顎の前歯に叢生および歯肉退縮がみられます。これらの症状に対し、左下1番を抜歯し、マウスピース矯正を行いました。上顎の2番が矮小歯であることを踏まえ、下顎の前歯を1本少なくすることで上顎の歯の中心を下顎の前歯3本の中心に合わせることが狙いです。これらの治療により、上下の前歯の噛み合わせを整えることができました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。
リスク
下顎の前歯の抜歯を行うと、その部位にブラックトライアングル(歯と歯の隙間と歯ぐきに囲まれた部分)ができやすくなります。今回の症例では、IRP(歯と歯の間を削る処置)と歯根を舌側に移動させることでブラックトライアングルをある程度小さくできました。また、上顎2番を補綴治療で大きくする方法も検討しましたが、口元が出るデメリットがあるため、本症例では下顎の前歯を抜歯することで口元をキープすることを優先した治療を行いました。
噛み合わせが深く、上下の歯の本数が違う患者様を、ハーフリンガル矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢36歳11ヶ月の患者様です。ディープバイト(深い噛み合わせ、過蓋咬合)のほか、上顎の左右4番と左下2番の歯が欠損しています。これらの症状に対し、上の歯は裏側に、下の歯には表側に矯正装置をつけるハーフリンガル矯正を行いました。さらに、歯科矯正用アンカースクリューで上顎遠心移動を行うことで、ディープバイトを改善することができました。下の前歯が1本少ないため、上の歯の中心は下の前歯3本の中心に合わせています。動的治療終了後に上下の前歯は、裏側から針金で固定して保定を行いました。
リスク
ディープバイトでは上下顎前歯が強く当たるため、歯の破折や矯正装置の破損のリスクがあります。今回の治療では、大臼歯の咬合面に一時的に矯正用の施着剤をつけ、前歯の当たりをコントロールしながら治療を進めました
開咬(オープンバイト)、下顎空隙歯列、反対咬合、下顎骨左方偏位を、マウスピース矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢16歳0ヶ月の患者様です。開咬(オープンバイト)、下顎空隙歯列、反対咬合、下顎骨左方偏位がみられます。これらの症状に対し、加速装置を併用したマウスピース矯正を行いました。前歯の空隙や左方向への偏位が解消されたことで上下の歯の中心は一致し、前歯がしっかりと咬み合いました。通院は2カ月ごとにしていただきました。
リスク
開咬(オープンバイト)は、矯正治療後に後戻りで前歯が咬みあわなくなるリスクが高いことから、前歯を裏側から針金で固定して保定を行いました。
重度の叢生(歯の重なり)を、裏側矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢30歳0ヶ月の患者様です。重度の叢生(歯の重なり)があるほか、犬歯低位、唇側転位もみられます。これらの症状に対し、上顎左右4番と下顎左右5番を抜歯してから上顎大臼歯を歯科矯正用アンカースクリューで固定し、上下顎ともに裏側矯正を行いました。通院は1カ月ごとにしていただきました。
リスク
重度の叢生を治療する際には、奥歯の位置を適切にコントロールしないと口元が突出する可能性があります。今回の症例では、口元を出さずに叢生を改善することができました。
下の歯茎の高さの違いと上下歯列叢生(歯の重なり)を、マウスピース矯正で治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢25歳10ヶ月の患者様です。下顎前歯の歯ぐきの形態および歯並びの不揃い、上下前歯の唇側傾斜がみられます。これらの症状に対し、上下左右8番(親知らず)を抜歯した後、マウスピース矯正を行いました。今回の症例では、加速装置を併用して治療期間を短縮し、2カ月ごとに通院していただきました。短期間で下顎前歯の歯ぐきのラインを揃え、また上下の歯並びを綺麗に整列させることができました。
リスク
歯の重なりを治療するにあたり、抜歯を行わない場合には特に下の前歯の歯肉退縮(歯の周りの歯ぐきが下がって歯根が露出すること)に注意する必要があります。今回の症例では、歯肉退縮を起こさずに治療を完了することができました。
前歯の反対咬合と下顎骨の右側偏位を、左下4番抜歯を伴うハーフリンガルで治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢31歳10ヶ月の患者様です。前歯の反対咬合と下顎骨の右側偏位に対し、左下4番目の歯を抜いてスペースをつくった後、下の前歯を左後方に移動しました。上の歯は裏側に、下の歯には表側に矯正装置をつけるハーフリンガル矯正を行いました。治療後は反対咬合も改善され、噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯よりも前にくるようになりました。また、上下の歯の中心も合わせることができました。
リスク
反対咬合を改善させる過程では、前歯の干渉により、咬合性外傷(噛み合わせの力が強いことによって歯や歯周組織、顎関節などを損傷すること)を生じるリスクがあります。そのため、こちらの症例では奥歯の高さを調整することで前歯の当たりを調整しながら治療を進めました。
その他のリスクについて
開咬を上下裏側から歯科矯正用アンカースクリューを用いて大臼歯を圧下して治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
アンカースクリューで上顎臼歯を圧下することにより開咬の改善を行いました。なるべく上顎前歯を挺出しないように治療しています。こうすることで下顔面高(鼻の下から顎の先までの距離)を短くすることができ、口の閉じ辛さも同時に改善することを目的としています。また前歯の挺出を主とした治療に比べて術後の安定も期待できます。
リスク
歯牙の圧下は歯根吸収(歯の根短くなる)リスクが通常の矯正治療に比べて高くなります。術後パノラマレントゲンで確認したところ今回のケースでは歯根吸収は認められませんでした。また開咬の治療は、後戻りで前歯の当たりが弱くなり易いという問題点もあります。今回のケースでは多少の後戻りを考慮してオーバーバイト(上下の前歯の重なり)を大きめに仕上げています。
その他のリスクについて
上顎前突を上が裏側で下が表側のハーフリンガルで治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
前歯を後方に移動するために上下左右の小臼歯を抜歯後、奥歯が前方に移動してこないようにアンカースクリューで上顎第一大臼歯を固定しました。抜歯を伴う治療では抜歯した部分の隙間が目立ってしまう場合があります。今回は抜歯した部分に人工歯を仮付して、少しずつ削りながらスペースを閉じました。
リスク
インプラントで大臼歯を固定して前歯を後方に移動する場合、口元の突出感改善が顕著に見られるものの。前歯の移動量が大きいため、後戻りのリスクが通常より高くなります。固定式保定装置(fix型リテーナー)を装着の上、マウスピース型リテーナーを20時間以上使用していただく必要があります。
その他のリスクについて
ハーフリンガル(上裏で下表)で歯科矯正用アンカースクリューを併用して治療しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
ハーフリンガル(上が裏、下が表)で治療させていただきました。
歯の重なりが大きかったため、抜歯をしたスペースを最大限に利用できるよう矯正用のインプラントで奥歯を固定しました。
リスク
矯正用のインプラントは脱離することがあります。その場合は打ち直しをさせていただきます。
抜歯を伴う治療は治療後に隙間が開いてしまう可能性があります。そのようなことがないようにリテーナーでしっかりと維持していただきます。
その他のリスクについて
上顎大臼歯を歯科矯正用アンカースクリューにてコントロールしました。
谷木院長による症例解説
治療方法
前歯が咬み合っていなかったため、歯並びを整えると共に、上顎大臼歯の圧下を行い前歯の上下的な重なりを大きくしました。
上は裏側、下は表側の矯正装置を、上顎の裏側に歯科矯正用アンカースクリューを使用しました。
リスク
開咬症例は治療後に前歯がまた咬み合わなくなる後戻りのリスクがあります。そのため後戻りが多い前歯の挺出のみによる治療ではなく、
後戻りが比較的少ない前歯の挺出と大臼歯の圧下の両方の歯の動きで開咬を改善するようにしています。
その他のリスクについて
矯正治療後の後戻りを上下裏側矯正で再治療して改善しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
他院での矯正治療後の後戻りを、上下裏側の矯正装置で改善しました。
リスク
矯正治療終了後数年で前歯が咬めなくなっていたため、顎間ゴムで前歯の噛み合わせを改善すると、再度後戻りしてしまうリスクがあります。
そのため今回は歯科矯正用アンカースクリューにて上顎大臼歯を後上方に移動し、前歯の咬み合わせの改善を行いました。
その他のリスクについて
口元を下げるため、上下の前歯を後方に移動しました。
谷木院長による症例解説
治療方法
歯の重なりはそれ程大きくありませんでしたが、e-lineを整えるために抜歯をし、上が裏側、下が表側の矯正装置で上下前歯の後方移動を行いました。
リスク
抜歯をしてスペースを閉じる場合にはボーイングエフェクトと呼ばれる歯の傾斜が起こります。抜歯スペースに向かって前後の歯が倒れ込んでしまうと上下の歯が咬み合わなくなってしまいます。ボーイングエフェクトをワイヤーの調整と矯正用インプラントにより防ぎながら治療させていただきました。
その他のリスクについて