裏側矯正とは

裏側矯正(舌側矯正)は、歯の裏側(舌側)に矯正装置を付けて歯並びを整える治療法です。
表側からは装置が見えにくいため、「周囲に気づかれずに矯正したい」「仕事柄、治療中の見た目に配慮したい」という方に選ばれています。

裏側矯正のイメージ

裏側矯正はこのような方におすすめの治療法です

横顔が気になる方(表側の装置の厚みによる唇の突出感が気になる、口元をしっかり引っ込めたい方)

人前に出る仕事をしている方(営業職・接客業・芸能関係など、見た目に配慮が必要な職業)

矯正中であることを知られたくない方(プライベートや職場で矯正装置を目立たせたくない方)

結婚式や成人式など、イベントを控えている方(写真撮影の機会が多いタイミングで治療を始めたい方)

歯の表側に装置をつけることに抵抗がある方(見た目・違和感に敏感な方)

スポーツや吹奏楽などで口元を保護したい方(唇側に装置が付かないため、口唇のトラブルリスクを軽減できます)

虫歯が気になる方(唾液の流れがよい舌側に装置があることで、虫歯リスクが軽減されます)

裏側矯正の種類

リンガルとハーフリンガルの見た目の違い実例

リンガルとハーフリンガルの見た目の違い実例

唇の厚みや動きによって装置の見え方が変わります。

上下とも裏側からの治療は普通に会話をする程度の唇の動きであれば器具が見えることはほとんどありません。
上が裏で下が表の場合でも人によってはほとんど器具が見えない場合もあります。
どちらの方法でも期間や仕上がりに影響はありませんので、見た目や違和感、費用の違いからご選択いただいています。

フルリンガル

装置が見えないため、見た目が気にならない方法です。

裏側(舌側)矯正では歯の裏側に装置をつけて歯並びや噛み合わせを改善します。したがってお口を大きく開けない限りは装置が見えることはありません。
裏側からの治療は表側に比べ技術的に難しいと言われていますが、当院では専門的に行なっているため表側と期間や仕上がりに差はありません。
当院が裏側からの治療を専門的に行っている理由は裏側からの治療が日本の成人女性に合った方法だからです。
欧米では表側から歯並びを改善することが一般的ですが、日本では装置の見た目の問題から歯並びの治療を始められない方が多くいらっしゃいます。
裏側であれば、治療していることがバレない、他人から気づかれないと実際に治療を受けていただいた患者様から多くのお声を頂いていますので、治療中の見た目を気にすることなく治療を始めていただくことができます。

こんな方におすすめです
  • 矯正中であることを他人に知られたくない方
  • 接客業・営業職など人前に出る機会が多い方
  • 写真撮影や舞台などで口元を美しく保ちたい方
  • 表側の装置に抵抗がある方
  • より審美性にこだわりたい方
裏側矯正(フルリンガル)のメリット
  • 装置が見えないので見た目を気にする必要がありません。
  • 表側の矯正に比べ虫歯ができにくいと言われています。
  • 表側の矯正に比べ前歯を後方に下げることが得意です。
  • 表側に装置がつかないので治療中に唇が傷ついたり口元が出たりすることがありません。
裏側矯正(フルリンガル)のデメリット
  • 慣れるまでは舌の違和感があります。
  • 装置がオーダーメイドとなるので比較的高価です。

ハーフリンガル

ハーフリンガル矯正とは、上の歯は裏側(舌側)に、下の歯は表側(唇側)に矯正装置をつける治療方法です。
上下共裏側からの矯正に比べて、発音や違和感のストレスが少なく、それでいて上の歯の装置は目立たない矯正方法です。

こんな方におすすめです
  • 矯正中であることをなるべく目立たせたくない方
  • 発音や会話への影響をできるだけ少なくしたい方
  • 完全な裏側矯正には違和感や痛みなどの不安があるが、審美性も重視したい方
  • コストを抑えつつ、見た目に配慮した治療を希望される方
裏側矯正(ハーフリンガル)のメリット
  • 装置が目立たちません。
  • 上下とも裏側矯正に比べてコストを抑えることができます。
  • 上下とも裏側矯正に比べて舌の違和感が少ないです。
裏側矯正(ハーフリンガル)のデメリット
  • 下の装置が見えることがあります。
  • 表側の装置の厚み分唇が前方に出ることがあります。
  • 唇に多少の違和感があります。

当院の裏側矯正の特徴

デジタルデータの活用

診断と装置の制作方法について

従来は粘土のような材料で歯型を採り、石膏で歯の模型を作っていました。石膏模型の歯は糸ノコギリやディスクで1本1本切り離し、
ワックスで作った歯茎に並べます。このような方法で予測される治療後の歯並びを製作していました。
アナログの技法では材料の膨張収縮や、変形、また糸ノコギリで石膏を切る際の歯の形状の変化があり、精度に限界があります。
デジタルデータを用いた診断や装置の製作によりこれらの問題点が解決できるようになりました。

デジタルシミュレーションによる診断

スキャンした歯のデータを基に治療後の歯並びを再現することができるようになりました。
シミュレーションを確認することで効率的な歯の動かし方を計画することができ、歯の負担を減らしたり、治療期間を短縮したりすることができます。
また患者様に診断結果の説明をする際にもシミュレーションをご覧いただくことで、より治療方法を分かりやすくご説明できるようにもなっています。

3D プリンタによる装置の制作

スキャンした歯並びや治療後を予測した歯並びを3Dプリンタにて出力できるようになりました。
3Dプリンタで製作したセットアップモデル(予測模型)を基に患者様の種々の装置をオーダーメイドで製作します。

デジタルデータを用いることでより精密な装置を製作することができ、またより正確な治療後の歯並びを再現できるため、治療期間を大幅に短縮できるようになります。

E ライン

i-station

当院の裏側矯正は i-station(歯科矯正用アンカースクリュー)を併用することが多く、より口元の変化を感じていただきやすい治療となっています。

院内技工

専属の技工士が常駐しているため、装置が破損した際の修理や歯の動きやご要望による装置の設計変更などすぐに対応できる体制です。

裏側矯正の治療例

上下左右小臼歯抜歯を伴う口元の突出感改善

上下顎の前歯を最大限後方に移動し、口元の突出感を改善しました。

治療期間:2年2ヶ月

院長 谷木俊夫

谷木院長による症例解説

治療方法

初診時年齢22歳11ヶ月の患者様です。口元の突出感を改善するために上下左右の4番を抜歯された状態でご来院されました。現在は受付を停止していますが引越しに伴う転院でした。矯正装置を当院取り扱いの装置に交換、上顎大臼歯をアンカースクリューで固定し、さらにディープバイトの改善のため上顎大臼歯咬合面にバンド接着用セメントを築造してから治療を開始しました。通院は1ヶ月ごとにしていただきました。

 

リスク

本症例は元々の噛み合わせが深く、抜歯を伴う治療では、より噛み合わせが深くなるリスクがあります。ワイヤーにゲーブルベンド(抜歯部位でワイヤを咬合面方向に45°程度曲げる調整)やアンチカーブオブスピー(小臼歯部が高くなるようにワイヤーを滑らかに曲げる調整)を付与してディープバイトを改善しながら前歯部の牽引を行いました。

費用

治療費は総額143万円(税込)でした。

 

深い噛み合わせ、上顎大臼歯の著しい前方位の上下裏側矯正治療

ディープバイトおよび、大臼歯関係フルクラス2の患者様を、非抜歯で上下裏側矯正で治療しました。

 

 

治療期間:2年0カ月

院長 谷木俊夫

谷木院長による症例解説

治療方法

初診時年齢21歳2か月の患者様です。ディープバイト(深い噛み合わせ、過蓋咬合)のほか、上顎の奥歯が下顎の奥歯より手前に位置する「大臼歯関係フルクラス2」の状態です。これらの症状に対し、歯科矯正用アンカースクリューでの上顎大臼歯遠心移動を伴う上下裏側からのワイヤー矯正を行うことで、ディープバイトと上下大臼歯の前後的なずれを改善することができました。

 

リスク

本症例のように、上顎大臼歯の移動量が大きい場合は、治療期間の延長、不十分な遠心移動に伴う不正咬合の残存などのリスクがあります。今回の治療では、CTにて上顎7番遠心の骨量を十分に確認してから治療を進めました。また、一般的に上顎の大臼歯の前後的なズレが小臼歯1本分程度ある場合には、左右小臼歯の抜歯が第一選択となります。しかし、患者様の強いご希望により非抜歯での治療を行いました。

費用

治療費は総額157万6千8百円でした。

重度叢生(歯の重なり)の裏側矯正での治療

重度の叢生(歯の重なり)を、裏側矯正で治療しました。

治療期間:1年11カ月

院長 谷木俊夫

谷木院長による症例解説

治療方法

初診時年齢300ヶ月の患者様です。重度の叢生(歯の重なり)があるほか、犬歯低位、唇側転位もみられます。これらの症状に対し、上顎左右4番と下顎左右5番を抜歯してから上顎大臼歯を歯科矯正用アンカースクリューで固定し、上下顎ともに裏側矯正を行いました。通院は1カ月ごとにしていただきました。

 

リスク

重度の叢生を治療する際には、奥歯の位置を適切にコントロールしないと口元が突出する可能性があります。今回の症例では、口元を出さずに叢生を改善することができました。

費用

治療費は総額1728千円でした。

裏側矯正に関するよくある質問

裏側矯正は全くみえませんか?

装置を裏側(舌側)に取り付けるため、正面からはほとんど見えません。
話しているときや笑ったときに少し見える場合もありますが、表側の装置に比べると目立たない治療法です。

発音しづらくなったり、しゃべりにくくなったりしませんか?

装置をつけてすぐは発音に違和感を感じる方が多いです。ただし多くの方は数日〜数週間で慣れます。特にタ行などが影響を受けやすいですが、日常会話に支障が出るほどではないことがほとんどです。

食事はしにくくなりますか?

装置に食べ物が引っかかることはありますが、慣れてくれば普段通り食事ができるようになります。ただし極端に硬いものや粘着性のある食べ物は避けた方が良いでしょう。

裏側の装置は歯磨きしにくいと聞きましたが、どの程度でしょうか?

装置が見えにくいため最初は少し難しく感じるかもしれませんが、当院では適切な歯磨き方法や専用ブラシをご案内しています。
定期的なクリーニングと日々のセルフケアで虫歯や歯周病を予防できますのでご安心ください。

裏側矯正は誰でもできますか?

当院ではほぼ全員の方に適応可能ですが、ごく稀に歯の状態(補綴物や歯冠長)や咬み合わせ(重度の被蓋咬合)によっては難しい場合もあります。

表側矯正と比べて治療期間は長くなりますか?

基本的には治療期間に大きな差はありません。
ただし歯の状態(歯冠長)や咬み合わせ(被蓋咬合)によってはやや期間が延びることもあります。

治療中の痛みはありますか?

他の治療方法と同様に、新しい装置装着後に数日間、軽い痛みを感じることがあります。この痛みは歯が動いている証拠でもあり、ほとんどの方が3日から1週間で痛みは軽快します。

裏側矯正の治療費はなぜ高額になるのですか?

裏側矯正はフルオーダーメイドの装置を使用し、技工や装着、調整に高度な技術が必要なため、コストが高くなります。
当院では適切で明確な料金プランをご提示し、ご納得いただいたうえで治療を進めています。

年齢が高くても裏側矯正はできますか?

はい、年齢に関係なく治療は可能です。目立たずに矯正したいという理由で、主に大人の方から裏側矯正は選ばれています。

フルリンガルとハーフリンガルとの違いは何ですか?

フルリンガルは上下とも裏側に装置をつけるのに対し、ハーフリンガルは上は裏側、下は表側に装置をつける方法です。ハーフリンガルは発音や違和感が少なく、費用もやや抑えられるため、見た目と快適さのバランスを重視したい方におすすめです。

カウンセリング風景
COUNSELING

初診カウンセリングとは

治療前の疑問など、まずはご相談ください

当院では初診カウンセリングを行っております。
矯正歯科を専門に行う歯科医師があなたの歯並びの状態に応じた治療方針をご説明いたします。
また、治療を始めるかどうかは決めていない方でも不安や疑問をご相談ください。

裏側・マウスピース歯列矯正の初診と検査の予約

初診コンサルテーションまたは精密検査のご予約はWeb or フリーダイヤルから

Web予約は数を制限している時間帯もございますのでお急ぎの場合は診療時間内にお電話ください。

医療法人梅田リンガル 矯正歯科医院 大阪オルソ

  • 住所
    〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目-2-123 イノゲート大阪 12階
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