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歯がない部分、ブリッジやインプラント以外の選択肢とは?
「欠損歯(けっそんし)」とは、生まれつき歯がなかったり、虫歯や怪我で歯を失ってしまったりした状態のことです。歯がないまま放置すると、隙間に隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりして、全体の噛み合わせが崩れてしまいます。
そのため、一般的には、部分入れ歯・ブリッジ(両隣の歯を土台にして人工歯を被せる)インプラント(人工の歯根を埋め込む)といった方法で、歯を補います(補綴治療)。しかし、これらの治療は自費診療になると高額になることも少なくありません。もし、抜歯が必要になったり、歯がない部分を補う必要が出てきたりした場合、「矯正治療で解決する」という選択肢があることをご存知でしょうか。
ケース① 親知らずを有効活用して、奥歯の隙間を埋める
例えば、6番目や7番目の奥歯が虫歯や歯周病で抜けてしまったとします。もし健康な親知らず(8番目の歯)が残っていれば、矯正治療でその親知らずを手前に移動させ、抜けた歯の代わりとして機能させることが可能な場合があります。ブリッジのように健康な歯を削る必要も、インプラントのように外科的な処置も必要なく、ご自身の歯で隙間を埋められるのです。
ケース② 抜歯が必要なら、問題のある歯を優先的に
歯のガタガタや口元の突出感を改善するために、抜歯をしてスペースを作る矯正治療をすることがあります。その際、もし将来的に抜け落ちるリスクが高い歯(重度の虫歯や歯周病の歯)があれば、健康な歯ではなく、その問題のある歯を優先的に抜歯の対象とします。これにより、歯並びの問題と、悪くなった歯の問題を同時に解決できるのです。さらに、歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなり、残った歯の虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことにも繋がります。アンカースクリューが、治療の可能性を広げた矯正治療では通常、小臼歯(4番目か5番目の歯)を抜歯することが多くあります。そのため、それ以外の歯が抜けていたり、生まれつきなかったりすると、治療の難易度が非常に高くなり、かつては対応が困難でした。
しかし近年、「歯科矯正用アンカースクリュー」が登場したことで、治療の可能性が大きく広がりました。アンカースクリューを固定源として使うことで、どの位置の歯がなくても、あるいは左右非対称な抜歯が必要な場合でも、歯を精密にコントロールし、しっかりと噛み合うように治療できるケースが増えています。
歯がない部分のお悩みも、一度ご相談ください
「生まれつき永久歯がない部分がある」「これから抜け落ちてしまいそうな歯がある」このようなお悩みをお持ちの場合、矯正治療によって歯並びと欠損歯の問題を同時に解決できるかもしれません。写真を添付していただければ、メール相談でもある程度のアドバイスが可能ですので、ぜひお気軽にご利用ください。
※本ページで紹介している矯正治療は、保険適用外の自由診療です。治療の内容・期間・費用・副作用などには個人差があります。詳細は事前に医師よりご説明いたします。