叢生および右下2番欠損、左下2・3番癒合歯の治療
上顎左右および左下4番を抜歯し、アンカースクリューを用いて上顎左右6番の位置をコントロールしながら、歯列全体のバランスを整えました。右下2番欠損部と左下2・3癒合歯による左右差は、IPR(歯と歯の間を安全な範囲で削る処置)を右下と左上に施すことで調整しています。
治療期間:1年10ヵ月

谷木院長による症例解説
治療方法
初診時年齢28歳3ヵ月の患者様です。歯の重なりが気になるとのことでご来院されました。
上顎左右2番の反対咬合、右下2番の先天欠損、左下2・3番の癒合が認められたため、上顎の左右および左下4番を抜歯し、上顎左右6番をアンカースクリューで固定して前後のコントロールを行いました。
右下2番欠損部と左下2・3癒合歯による左右差は、右下と左上にIPRを行うことで歯列全体のバランスを整えています。
通院は1ヵ月ごとに行っていただきました。
左下2・3番の癒合のため、上下の歯の中心には約1mmのズレが残りましたが、叢生と反対咬合の改善を行うことができました。
リスク
IPR(歯の間を削る処置)には知覚過敏を引き起こすリスクがあります。本症例ではボルトン分析からIPR量を算出し、コンタクトゲージを使用しながら専用の器具で過不足なく行いました。
また、癒合歯部分は構造が複雑であるため、力のコントロールに注意しながら慎重に治療を進めています。
費用
治療費は総額143万円(税込)でした。