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受け口としゃくれの違いは?それぞれの原因と治す方法を解説いたします

口を大きく開ける幼い子供

下顎が前に突き出している方は、受け口またはしゃくれの状態の可能性があります。受け口としゃくれはよく似ていますが、実はこの2つには違いがあります。

 

2つの違いを知らずにいると、治したいと思った際に誤った情報を矯正歯科医院に伝えてしまう可能性があります。

 

この記事では、受け口としゃくれの違いについて解説します。また、ほかには受け口としゃくれそれぞれのくわしい概要、なってしまう原因、および治し方などについても解説していきます。

 

受け口としゃくれの違いやそれぞれの概要について知ることで「自身はどちらに当たるのか」「どのように治せばよいのか」といったことが見えてくるでしょう。ご本人や家族が受け口やしゃくれにお悩みの方は、ぜひご覧ください。

 

受け口としゃくれは違う!

指で×をする様子

受け口としゃくれは同じ意味だと思っている方も多いかもしれません。しかし厳密にいうと、受け口としゃくれは異なる意味を持っています。

どちらも下顎が出ている状態のことを指しますが、それぞれ下顎が出ている状態に違いがあります。一言でいうと、受け口は歯並びの状態が反対咬合になっていることで、しゃくれは骨格が原因の下顎前突のことです。以下では、それぞれの意味や原因についてよりくわしく解説していきます。

 

受け口(反対咬合)とは?

自然の中で深呼吸をする老人

受け口とは、下の前歯が前に出ている状態のことです。専門用語では反対咬合と呼ぶこともあります。

歯は、上の歯列のほうが下の歯列よりも前に出ている状態が正常です。しかし受け口の場合、下の歯列のほうが上の歯列よりも前に出た状態です。下の歯が突き出ていることで、顔全体を見た際に下顎が突き出たような輪郭となるのが受け口です。

 

受け口を放置してしまうと、口の周りに以下のようなデメリットを引き起こしやすくなります。

 

  • 歯を磨きにくいため、歯周病や虫歯などのさまざまな歯の病気にかかりやすくなる
  • 咀嚼がうまく行えなくなる
  • 歯の一部に過度な負担がかかる
  • 口を閉じにくいため、口内が乾きやすくなる
  • 発話する際にサ行などの発音がやや悪くなる
  • 舌足らずな話し方になる
  • 顎関節症という病気を引き起こし、口の開け閉じが円滑に行えなくなる

 

また口の周りの症状のほかにも、以下のようなデメリットをもたらすこともあります。

 

  • 肩こり
  • 頭痛
  • 食べ物をうまく噛めないことによる胃腸の不具合
  • 集中力の低下
  • 見た目の印象がよくないため、消極的になる

 

口周りだけでなく、全身やメンタル面にも悪影響を及ぼす可能性があるのが受け口です。心身ともに健康に過ごすためにも、受け口の状態にある方は早期の治療をおすすめします。

 

しゃくれとは?

しゃくれとは、骨格が原因で下顎が飛び出したような顔の輪郭になっている状態のことです。しゃくれは歯並びに原因があるわけではないため、受け口とは違って下の歯列が上の歯列より前に出ていないケースもあります。

 

受け口としゃくれの原因

受け口としゃくれでは、なる原因も大きく異なります。それぞれの発症原因について、以下でくわしく解説します。

 

受け口2つの原因

2とかかれた気

受け口は生まれつきのものではなく、後天的になる場合があります。主に、以下のようなことが原因で受け口になったと考えられます。

 

  1. 舌癖
  2. 指しゃぶり

 

それぞれくわしく解説します。

 

①舌癖

舌を出す狐の赤ちゃん

続いて考えられる受け口の原因は、舌癖です。

受け口の方のなかには、下の歯列を無意識に舌で押し出す癖がある方もよく見受けられます。下の歯列を日常的に癖で押し出していることで、少しずつ前に飛び出ていき、受け口の形へと変化してしまうのです。

口呼吸と同じく、舌癖が子どもの頃からある場合はより受け口になるリスクが高まります。

 

②指しゃぶり

指しゃぶりをする赤ちゃん

続いて考えられる受け口の原因は、指しゃぶりです。

幼い頃の指しゃぶり自体は問題ありません。しかし4歳ごろを超えても指しゃぶりを続けていると、受け口になりやすくなるため注意が必要です。

指しゃぶりをしているとき、口のなかでは前歯で指を噛んでいる状態です。指を噛むことで前歯に不自然な力がかかり、歯並びが崩れてしまうのです。

 

しゃくれの原因は骨格の遺伝によるもの

DNA遺伝子の図形と手

しゃくれのほとんどは、骨格の遺伝によって起こります。両親のうちどちらか、もしくは双方がしゃくれた骨格になっている場合は、お子さんもしゃくれになる確率が上がります。

お子さんをお持ちの方で本人もしくは配偶者がしゃくれた状態になっている方は、子どもが幼いうちから口周りの状態をよく観察しておきましょう。しゃくれは、大人になると子どもの頃よりも治療のハードルが上がります。わずかでもしゃくれの兆候が見られた場合、早期の処置の開始をおすすめします。

 

受け口としゃくれを治す方法

CUREの木の模型

受け口としゃくれを治す上でもっとも効果的なのは、歯列矯正または手術を行うことです。歯並びや顎の形を治療による改善で、顎が突き出たような輪郭を治せる可能性があります。

 

受け口の矯正方法

受け口は、歯列矯正によっての治療が可能です。受け口を治せる歯列矯正には、主に以下のようなものがあります。

 

  1. マウスピース矯正
  2. ワイヤー矯正
  3. 裏側矯正

 

以下でくわしく解説していきます。

 

①マウスピース矯正

最初に解説する歯列矯正は、マウスピース矯正です。マウスピース矯正では、マウスピースを使用して歯並びを整えます。

使用するマウスピースは透明なため、周りから矯正していることがわかりにくいというメリットを持っています。また、ほかの方法とは違い、患者さんが矯正器具を自由に取り外せるのもメリットです。

食事の際はマウスピースを外せるため、矯正していないときと同じ感覚でストレスなくご飯を楽しめます。また、歯磨きの際にも取り外してしっかりと磨けるため、虫歯のリスクを減少させることも可能です。

 

②ワイヤー矯正

続いての受け口を治せる歯列矯正は、ワイヤー矯正です。

歯の表側にワイヤーを取り付けて行う、もっともポピュラーな矯正方法です。昔から使われてきた歴史の深い方法ではありますが、装置が目立つため、矯正しているとすぐにわかってしまうのが難点でしょう。

 

③裏側矯正

3つ目の受け口を治せる歯列矯正は、裏側矯正です。

裏側矯正では、歯の裏側に矯正器具を付けて治療を行います。舌がある方に器具を取り付けるため、マウスピース矯正と同じく周りから見えにくいというメリットを持っています。

 

しゃくれの矯正方法

手術をする手元

しゃくれの場合、歯並びではなく骨格に原因があります。そのため、歯並びを整えても治すことはできません。

しゃくれを治す場合は、根本的な骨格の部分を治療する必要があります。したがって、歯列矯正ではなく外科的な手術で治療を行うことになります。

しゃくれを治すための代表的な手術のひとつが「SSRO(下顎枝矢状分割術)」です。下顎骨切り手術では、前に飛び出ている下顎の骨を分割し、後ろの方へとスライドさせて下顎を引っ込めます。

 

まとめ

下顎が突き出ていることを、受け口またはしゃくれと呼びます。受け口としゃくれにおける最大の違いは、下顎が出ている原因が歯並びであるか骨格であるかです。

受け口は、舌呼吸・舌癖・指しゃぶりといった癖によって後天的に起こるケースがほとんどです。しゃくれは、両親からの骨格の遺伝によって起こる場合が多いといえます。

受け口は歯並びに原因があるため、歯列矯正で歯並びを整えることによって改善できる可能性があります。骨格に原因があるしゃくれは、下顎を分割してスライドさせる「下顎枝矢状分割術」などの外科的な手術によって治療可能です。

 

「大阪オルソ」は、女性のためのマウスピース矯正・裏側矯正に特化した歯科医院です。

受け口でお困りの女性のなかには「歯列矯正で治したいけど、矯正していると周りに気付かれたくない」と悩んでいる方も多いでしょう。大阪オルソが導入しているマウスピース矯正・裏側矯正であれば、器具が外から見えにくいため、周りに気付かれることなく治療を進めることが可能です。
またカウンセリングの部屋や診療室は完全個室制のため、ほかの患者さんとの接触を最大限抑えつつリラックスした空間でお過ごしいただけるでしょう。

受け口にお悩みの方、安心安全の環境で矯正治療を受けたい方は、ぜひ一度大阪オルソへお越しください。

 

著者:谷木俊夫

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