歯並びが気になるものの、「もう大人だから矯正なんて無理だろう」と諦めていませんか？
実は、大人になってからでも矯正治療は可能です。その中でも裏側矯正は「目立たない矯正」として人気が高まっています。
この記事では、裏側矯正が大人にも適している理由や、治療の流れ、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
目次
裏側矯正とは
裏側矯正とは、歯の裏側（舌側）に矯正装置を取り付けて歯を動かす矯正方法です。「リンガル矯正」とも呼ばれるこの治療法は、正面から見ても装置が見えないのが最大の特徴です。
1-①装置の仕組み
歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着し、歯を徐々に動かします。
表側矯正と同じく多くの症例に対応可能で、効果的に歯並びや噛み合わせを改善できます。
1-②裏側矯正の種類
裏側矯正にはフルリンガル矯正とハーフリンガル矯正があります。フルリンガル矯正は、上下ともに装置を歯の裏側に取りつける方法です。ハーフリンガル矯正は、装置が目立ちやすい上顎のみ装置を裏側につけ、比較的目立ちにくい下顎には装置を表側（唇側）につけます。フルリンガル矯正よりも費用を抑えられることが主なメリットです。
大人になってから矯正する人が増えている理由
近年、大人になってから矯正治療を始める人が増えています。その背景には以下の要因があります。
2-①審美的な意識の高まり
口元の印象が顔全体の印象にも大きな影響を与えることがわかっていることからも、歯並びや噛み合わせ、歯の色などを整えたいという人が増えています。特に大人になってから、仕事やプライベートの場でそのような意識をもつ方も多くいらっしゃるようです。
美しい歯並びや噛み合わせは、笑顔にさらに自信が持てるようになるでしょう。
2-②歯の健康に対する意識の向上
歯列に凹凸があったり歯が重なり合ったりしていると、歯ブラシの毛先が届きにくく十分に歯磨きができません。
歯並びを整えることで噛み合わせが改善し、むし歯や歯周病のリスクを減らす効果が期待できます。
2-③矯正技術の進化
近年は裏側矯正やマウスピース矯正など、装置が目立たない矯正方法が普及したことも大きな理由です。
裏側矯正は装置の見た目が気になる方にも、抵抗が少なく取り組んでいただけます。
大人が裏側矯正を選ぶメリット
矯正治療は子どものうちにするもの、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、大人になってからでも遅くはありません。裏側矯正では、以下のようなメリットがあります。
3-①装置が目立たない
裏側矯正ではブラケットやワイヤーを歯の裏側につけるため、見た目が目立ちにくくなります。
仕事や日常生活で矯正装置を気にせず過ごせるため、対人関係に与える影響も少なくなるでしょう。
3-②さまざまな症例に対応可能
裏側矯正は、軽度から重度の歯列不正まで幅広く対応が可能です。
特に、出っ歯や受け口の治療など、後ろに引っ張る力をかけて歯を動かす治療に向いています。
大人でも裏側矯正が可能な理由
大人になってからでも矯正治療が可能な理由は、歯は生涯を通じて動かすことができるからです。骨格の成長が止まることで矯正期間が長くなるケースもありますが、矯正力を加えることで骨が再構築され、歯を動かせる仕組みがあります。
また、現代の矯正技術は日に日に進歩しており、裏側矯正のカスタム装置や歯の動きをコントロールする先進的な技術も新しくなっています。
裏側矯正のデメリットも理解しよう
メリットの多い裏側矯正ですが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
5-①治療費がやや高額
歯の表側にブラケットやワイヤーをつける方法に比べて高度な技術や装置のカスタマイズが必要になるため、費用はやや高額になります。費用を少しでも抑えたい場合は、上顎のみ装置を歯の裏側につける「ハーフリンガル矯正」がおすすめです。
5-②慣れるまで時間がかかる
舌を動かすと装置に触れることがあるため、最初のうちは違和感を覚えるかもしれません。
ただし、数日～数週間で慣れる方がほとんどです。
5-③丁寧なセルフケアが必要
装置が歯の裏側にあると、これまで通りに歯ブラシをあてていても十分に磨けていない可能性が高くなります。
また、しっかり磨けているかをご自身で目で見て確認することも難しいため、正しい歯磨き方法を身につけて実践することが大切です。
裏側矯正を成功させるためのポイント
裏側矯正の治療中は、歯に直接装置が貼りつけられていることから通常時に比べるとむし歯や歯周病のリスクが高くなると考えられます。これまでと同じように磨いていると十分にプラークが除去できない可能性があるため、正しく磨き、デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを併用することが大切です。
また、治療をスムーズに進めるためにも定期通院は欠かさないようにし、歯科医師やスタッフとしっかりコミュニケーションをとりましょう。大人の矯正治療は、子どもの矯正治療に比べると期間が長くなる傾向にあります。すぐに目に見える歯並びの変化がなかったとしても、根気強く治療を続けていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。大人になってからでも裏側矯正は十分に可能で、装置を目立たせずに歯並びを改善したいという方にとって、裏側矯正は理想的な選択肢といえます。
メリットとデメリットを理解したうえで専門医のサポートを受けて、理想の歯並びを手に入れましょう。
当院にはヨーロッパ・世界舌側矯正歯科学会認定医が在籍しており、豊富な経験と精密なデジタルデータをもとに診断や装置の作製を行っています。歯並びににお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
