矯正治療を検討するにあたり、どのような装置を使った方法で治療を進めていくかということは非常に重要な選択です。どの治療方法を選択するかで、治療中の過ごし方や治療にかかる期間、費用も変わってきます。この記事では、裏側矯正に向いているのはどのような人なのか、また納得のいく治療方法選びをするにはどのようなことに気をつけるべきかも併せて解説していきます。
目次
裏側矯正のメリット
裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットとよばれる矯正装置をつけ、そこにワイヤーを通して圧をかけることで歯を動かしていく矯正治療方法です。どのようなメリットがあるのでしょうか。
装置が目立ちにくい
裏側矯正の最大のメリットとも言えるのは、装置の目立ちにくさです。ワイヤー矯正の一種ではありますが、装置を歯の裏側につけるため、よほど口を大きく開けない限りは表側から装置は見えません。
むし歯のリスクが比較的低い
ワイヤー矯正の場合は歯に直接装置をつけて固定します。装置の周囲に汚れが溜まりやすく、歯ブラシの毛先も届きにくいのでむし歯になるリスクに気をつけなければなりません。裏側矯正の場合は、唾液の自浄作用(汚れを洗い流す作用)が働きやすいため、表側矯正に比べるとむし歯のリスクが比較的低いと言えるでしょう。
スポーツ時の怪我のリスクが低い
表側矯正の場合は、スポーツ時の転倒や接触により口腔内の粘膜を怪我したり、装置を破損するおそれがあります。裏側矯正であれば装置が歯の裏面についているので、表側矯正に比べると怪我のリスクは低くなります。
ハーフリンガルも選択できる
裏側矯正は表側矯正より治療費が高くなる傾向にあるため、費用面を心配なさる方もいらっしゃるかもしれません。当院では、装置がより目立ちやすい上の歯のみ裏側に装置をつけ、下の歯は表側に装置をつけるハーフリンガル矯正にも対応しております。
裏側矯正はどのような人に向いている?
裏側矯正のメリットを踏まえ、どのような人が裏側矯正に向いているのでしょうか。
目立ちにくい装置で治療をしたい人
マウスピース矯正も装置はほとんど目立ちませんが、1日に20~22時間程度のマウスピースの着用など自己管理が難しい場合にはこの方法の選択は向きません。裏側矯正であれば、装置は固定されているので取り外しを自己管理する必要もなく、かつ装置は歯の裏側についているのでほとんど目立ちません。
出っ歯の人
顎の骨格に問題がある場合を除き、出っ歯の改善には裏側矯正は適しています。歯は矯正装置がついている方向に引っ張られやすい傾向にあるので、裏側矯正は前に出ている歯を後ろに引っ張ることができます。
日常的にスポーツや楽器演奏をする人
歯の裏側に装置がついている裏側矯正の場合、転倒や接触によって装置でお口の中を怪我するリスクは低くなるので、日常的にスポーツをする人でも安心です。また、楽器を演奏する際にも表側矯正に比べると装置が演奏を妨げないといわれています。
納得のいく治療方法を選ぶために
裏側矯正が向いているのはどのような人かについてご紹介してきましたが、最終的に矯正治療方法を決めるのは担当歯科医師とよく相談することが大切です。
治療方法を自分で決めつけない
裏側矯正をご希望の場合でも、歯並びや噛み合わせの状態によっては他の方法が適していることもあります。したがって、ご自身で治療方法を決めつけるのではなく、様々な可能性を考慮した上で慎重に治療方法を選ぶことが大切です。
複数の治療方法を選択できる歯科医院を選ぶ
仮に裏側矯正で対応が難しかったとしても、他の治療方法にも対応できる歯科医院であれば安心です。当院では装置が目立たない歯列矯正を専門的に行っているため、表側のワイヤー矯正で対応できる治療であれば裏側矯正で治療することが可能です。またマウスピース矯正の治療実績も豊富なので、患者様のご希望やお口の中の状態にあった治療方法をご提案することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?裏側矯正には様々なメリットがあり、特に装置の目立ちにくさを重視する方にもおすすめの方法です。裏側矯正が適しているかどうかは、カウンセリングなどの時間を活用して担当歯科医師とよく相談しましょう。